それを見たジェーンの当時のパートナー、映画監督のジャック・ドワイヨンによって「イザベルの誘惑」に出演。85年、「なまいきシャルロット」で初のヒロインを飾り、“シャルロット旋風”を巻き起こし、セザール賞の有望若手女優賞を受賞。以降、父セルジュが監督し、父娘共演を果たした「シャルロット・フォー・エヴァー」を筆頭に出演作が続き、大女優への道を着実に歩み始める。97年には、俳優イヴァン・アタルとの間に男の子を出 産している。2000年以降はアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督の「21グラム」（03年）や、ミシェル・ゴンドリー監督の「恋愛睡眠のすすめ」（06年）他に出演、ラース・フォン・トリアー監督の「Antichrist（原題）」（09年）ではヒロイン役を演じて、第62回カンヌ国際映画祭女優賞を受賞している。

歌手としても、同じく13歳の時にセルジュのアルバム『Love on the Beat』（84年）に収められた父とのデュエット曲「レモン・インセスト」が初作品。父娘で「愛してる」と囁きあう近親相姦スレスレのデュエットは当時、物議を醸し出した。続いて86年にはセルジュ全面バックアップのもと、初のソロ・アルバム『シャルロット・フォーエヴァー』を発表。同名映画のサントラ的作品でもあり、映画同様、またまた近親相姦的なデュエットがセンセーションを巻き起こした。この後、この作品にデビュー曲「レモン・インセスト」を加え、91年にアルバム『魅少女・シャルロット』としてリニューアル・リリースされている。これ以降、彼女は歌手としての活動を封印していたが、07年に20年ぶりとなるニュー・アルバム『5：55』をリリースした。