テイラーはスターの座を瞬く間に手に入れたように思えるが、実際には10年もの努力を続けてきた。家族は幼いテイラーの才能と決意を理解し、定期的にナッシュビルへ旅行をしに連れて行ったそうだ。地元の作曲家たちと曲を書くようになり始め、テイラーの為にと近くのテネシー州ヘンダーソンビルへ家族が引っ越した数年後には、Bluebird Caféでライヴを行うようになった。そこでレーベルを立ち上げようとしていたカントリー業界のベテラン、スコット・ボルチェッタの目に留まった。ステージの上には、生まれながら人をエンターテインできる才能と、素晴らしい曲を書く能力を持った少女がいた。14歳になるとSony/ATV Publishingとプロのソングライターとして契約を結び、Sony/ATV Publishing史上最年少の作曲家となった。そして、運転できる前にファースト・アルバムの契約を結ぶことになった。彼女の実績と賞の数は現在活躍するアーティストの中でも一番幅広いと言えるだろう。そしてそれはものすごい勢いで増加している。4つのグラミー受賞歴を持つテイラー・スウィフトは、音楽史において、デジタルで最も売り上げたアーティストであり、カントリー、ポップのラジオ局双方でNo.1シングルを持っており、そして、2008年、2009年共に、最も売れたアルバムを持つアーティストである。

今年20歳になった彼女は、最年少かつカントリーのソロ女性アーティストとして初めて、グラミー賞の最高賞である「アルバム・オブ・ザ・イヤー」を受賞。また、2010年のグラミー賞においては、「カントリー・アルバム・オブ・ザ・イヤー」、「ベスト・カントリー・ソング」、「ベスト・カントリー・フィーメル・ボーカル・パフォーマンス」の3部門も受賞した。2009年には、アメリカン・ミュージック・アワードで、「アーティスト・オブ・ザ・イヤー」を受賞。また、CMA アワードにおいては、43年のカントリー・ミュージック・アソシエーションの歴史において、最も若くして、そして女性アーティストとしては7番目となる「エンタテイナー・オブ・ザ・イヤー」を受賞した。テイラーのセカンド・アルバム『フィアレス』はたった4週間で、セールスがダブル・プラチナムに到達、グラミー賞の「アルバム・オブ・ザ・イヤー」受賞、そして、カントリー・ミュージック・アソシエーションや、アカデミー・オブ・カントリー・ミュージックの2009年の「アルバム・オブ・ザ・イヤー」にも選ばれた。また、2009年のアメリカン・ミュージック・アワードの「フェイバリット・カントリー・アルバム」を受賞、2008年にリリースされた女性アーティストの作品のなかで、最大の初動セールス、全体においても4番目の初動となった。現在6×プラチナムのセールスの『フィアレス』はこの10年において、ビルボードTOP200のオール・ジャンル・チャートで最も長く1位に在位したアルバムとなった。テイラーのアルバム・トータル・セールスは1,300万枚に達し、女性アーティストとして、初週のダウンロード・セールスの記録をもち、最もチャートに長く在位したアルバムであるばかりか、TOP20入りした楽曲が最も多く、またカントリー・ベースのアーティストとして、最大のエアプレイ数の記録を持っている。またテイラーの最初のヘッドライン・アリーナ・ツアーとなった「テイラー・スウィフト・フィアレス・2009・ツアー」は昨年行われ、マディソン・スクウェア・ガーデンを1分で、LAはステイプル・センターの公演はたった2分で売り切れた。また、北米で行われた2010年のフィアレス・ツアーは、32都市26州で行われすべてのアリーナ、スタジアムをソールド・アウトとした。ここで忘れてはならないことが一つある：テイラー・スウィフトの曲を聴けば彼女の言葉が聴こえる、ということ。彼女は、すべての曲を作曲・共作している。テイラーにとって、彼女が書く曲、そして歌う曲はすべて他人と自分を繋いでくれるものである。聴いている者に手を差し伸べ、ハグをして、一緒に笑って歌う。